歴史

海辺の文学記念館は、1997年に旅館「常磐館」の趣を再現して建てられた文学歴史記念館です。
建物は、常磐館と同時代に建築された診療所を再現保全して建てられました。
常磐館と蒲郡ホテル(現 蒲郡クラシックホテル)の歴史と描かれた作品をご紹介します。

西暦 元号 出来事
1912 明治45年 名古屋の織物商 滝信四郎氏が「料理旅館 常磐館」を創業(7月)
1922 大正11年 菊池 寛「火華」(小説)発表
1925 大正14年 川端 康成「驢馬に乗る妻」(小説)発表
1934 昭和 9年 蒲郡ホテル完成(竣工式 2月22日)、開業(3月1日)
リゾートホテル建設のため大蔵省30万円、常磐館の経営者でもあった滝信四郎氏の寄付金10万円、合わせて40万円の資金で昭和7年に着工
設計は元鉄道省の建築家 久野節氏と村瀬国之助技師、施工は大林組
鉄道省 国際観光局より 第1回 国際観光ホテルに指定
1937 昭和12年 三谷町丘上に滝信四郎氏個人にて建築寄付の子安弘法大師立像完成(開眼供養は昭和13年)
竹島海岸に竹島館(大衆旅館)を新築、蒲郡町へ寄付
蒲郡町は滝氏の助言もあって五井山一帯の一大観光地を建設準備、ロープウェイの設計を完了、日華事変が起こり中止(7月)
1938 昭和13年 滝信四郎氏死亡、享年72歳(11月)
国家総動員法公布(4月)
1939 昭和14年 第2次世界大戦開戦(9月)
1940 昭和15年 川端 康成「旅への誘い」(小説)発表
1941 昭和16年 三河大島のナメクジウオが国の天然記念物に指定(3月)
太平洋戦争開戦(12月)
志賀 直哉「内村鑑三先生の憶ひ出」(随筆)発表
1943 昭和18年 谷崎 潤一郎「細雪」(小説)発表
1944 昭和19年 常磐館、蒲郡ホテル、緑別館(のちの緑西閣)、共楽館、竹島館を日本陸軍病院に提供、営業中止する
1945 昭和20年 三河大地震発生、形原の被害大(1月)
終戦(8月)
1949 昭和24年 山本 有三「無事の人」(小説)発表
1951 昭和26年 三河大島、米軍より接収解除(4月) 蒲郡ホテル国際観光ホテル整備法による登録ホテルに指定 ホ第46号(8月)
1952 昭和27年 5月31日をもって全館接収解除
1953 昭和28年 蒲郡に大雪、ホテル全域に一大景観(1月) 台風13号により蒲郡地区被害大、多大の損失をうける(9月)
1954 昭和29年 蒲郡市制(三谷町、塩津村を合併)
1955 昭和30年 皇太子殿下、蒲郡ホテルにみえる(3月) 蒲郡競艇の初開催(8月)
1956 昭和31年 清宮さま、蒲郡ホテルへ(10月) 竹島水族館開館(7月)
東海道本線の電化完成
1957 昭和32年 天皇皇后両陛下、蒲郡ホテルに2泊される(4月)
1958 昭和33年 義宮さま、蒲郡ホテルへ。三河湾国定公園に指定(3月)
井上 靖「ある落日」(小説)発表
1959 昭和34年 伊勢湾台風、被害多大、ホテル屋根銅版、常磐館離れ客室(菊別館)は倒壊、全館共1ヵ月有余休養し復旧工事を開始(9月)
離れ客室鉄筋に新築、8室冷暖房完備、防火施設なる
1960 昭和35年 三島 由紀夫「宴のあと」(小説)発表
1961 昭和36年 消費ブーム・レジャーブーム
1964 昭和39年 東京オリンピック後 景気後退
東海道新幹線開通(10月)
1965 昭和40年 いざなぎ景気(11月~昭和45年7月)
1966 昭和41年 共楽館廃業(8月)
1969 昭和44年 タキヒヨー 株式会社、当社株式を取得 大株主となる(6月)
1970 昭和45年 外国客の蒲郡旅行者少なし 竹島アサリ全滅、三河湾魚類全滅公害問題発生
日本万国博覧会開催(3月)
1972 昭和47年 竹島館、廃業する(蒲郡市へ竹島館と竹島遊園地を返還する)
沖縄返還(5月)
日中国交正常化(9月)
1973 昭和48年 中東戦争により石油ショック
1975 昭和50年 株式会社 常磐館の社名を、株式会社 蒲郡ホテルに変更登記する(3月)
1976 昭和51年 共楽館、一部を残し取り壊す
ロッキード事件(2月)
1978 昭和53年 蒲郡市民会館内サンポート食堂から撤収廃棄(4月)
1979 昭和54年 蒲郡おみやげセンター休業(8月)
1980 昭和55年 2月8日午後、専務よりホテルが3月31日をもって蒲郡市へ売却する旨通知
NHKテレビで発表後、蒲郡ホテル・常磐館・緑西閣は、開業以来の最多忙を極める(2月9日~3月31日)
蒲郡市へすべての事務手続きを完了し引き渡す(8月)
1981 昭和56年 池波 正太郎「よい匂いのする一夜」(紀行文)発表
1982 昭和57年 常磐館が建物の老朽化と世相の移り変わりに対応できなくなり、惜しまれつつも廃業、取り壊し
1987 昭和62年 蒲郡ホテル、蒲郡市より国土計画 株式会社 (現 株式会社 プリンスホテル)へ売却
蒲郡プリンスホテル として営業を再開(8月4日)
1997 平成9年 海辺の文学記念館 開館(5月)
2012 平成24年 蒲郡プリンスホテルが株式会社 呉竹荘へと事業継承
蒲郡クラシックホテルと名称変更
  • 共楽館
  • 常磐館 海水浴
  • 常磐館と蒲郡ホテル
  • 共楽館の賑わい
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